暑くなる前に知っておきたい!頭皮ケアの重要性
投稿日: 2024年05月02日
夏になると急に髪の毛が抜けて「気になる!」という声をよく聞きます。そればかりか、このまま抜け続けて禿げてしまうのではないかと、心配している人も多いようです。実際、夏は抜け毛が増える季節でもあります。夏の終わりに抜け毛に悩まされないためには、本格的に厚くなる今から正しい頭皮ケアを知って実践することが重要です。そこで、抜け毛予防につながる頭皮ケアについてご紹介します。
夏場に抜け毛が増える理由
夏場に抜け毛が増えるのは理由があります。それは、とくに夏になって気温が上がってくると体温も上昇するため、無駄な毛を落として体温を下げようとするからです。冬から春にかけて気温が上がってくることで抜け毛が出はじめて、夏になるとそれが目立ってくるのです。こうしたことは、気候にあわせた自然現象ともいえます。人間も動物ですから、これに準じて夏には毛が抜け、冬には生えてくるのです。そうはいわれても、髪の毛を洗うと排水溝に抜け毛がたまったり、ブラッシングすると髪の毛がバラっと落ちてきたりすると、やはり心配になりますね。人の毛髪は10~15万本ほどですが、夏場は通常でも1日に50~100本位は抜け落ちます。できるならば自然現象以外の抜け毛は防ぎたいものです。
また夏は湿度も高くなり、体温を下げようと汗をかきます。頭皮にも汗をかきますが、日差しから頭皮を守るために、皮脂の分泌も活発化しますので、頭皮は汗で蒸れた状態になり、雑菌が繁殖しやすくなり、不衛生になって、抜け毛の原因になります。さらに、頭皮の日焼けで毛母細胞が傷つき、血行が悪くなって栄養状態が悪くなることでも、抜け毛は起こります。またさらには、活性酸素の発生は頭皮を老化・乾燥させしてしまい、毛髪が出てくるサイクルを乱してしまうことも、抜け毛の原因となります。
頭皮ケアのポイント
頭皮のケアについては、次のことに注意しましょう。
洗髪
シャンプーをする前に、頭皮についたほこりや汚れを落とすことで、細菌の繁殖を防ぐことができますので、しっかりとブラッシングしましょう。頭皮を清潔にするためにも、毎日、洗髪を行いましょう。しかし、洗い過ぎて皮脂を必要以上に落としてしまうと、皮脂の分泌が過剰になりますから注意が必要です。1日1回で頭皮の汚れは十分取れますので、汗をかいたからといって、2回以上シャンプーすると必要以上に皮脂がとれてしまい、抜け毛の原因になります。毎日頭皮を洗う際には、強い刺激を与えず、爪などで傷つけないように優しく洗います。シャンプーにも気を配りましょう。自分にあった低刺激のものを選択しましょう。
栄養
夏は食欲不振で栄養低下を起こし、夏バテ状態になってしまうと、頭皮の毛母細胞に栄養が回らず、抜け毛の原因になります。栄養が不足すると、身体は生命維持のために栄養が優先されて、毛母細胞などには栄養が行かなくなるのです。
睡眠
夏は、夜、寝苦しくて眠れず、1日の生活リズムが変わることがよくあります。睡眠不足は髪の毛にとって大きなダメージです。睡眠中に成長ホルモンが髪を成長させ、昼間の紫外線のダメージを修復し回復させます。睡眠不足はストレスの原因にもなりますので、寝具や冷房などを工夫して、キチンと睡眠をとることができるようにしましょう。
抜け毛は、夏の終わりの9月に目立ちます。それは、夏に紫外線などで頭皮にダメージがあり、また、栄養の偏りや睡眠不足など、夏の過ごし方の結果が9月に出てくるからだと思ってください。ですから、これからの季節を上手に過ごすことで、余分な抜け毛を防ぐようにしたいものです。
<執筆者プロフィール>
井上 愛子(いのうえ・あいこ)
保健師・助産師・看護師・保育士。株式会社Mocosuku社員、産業保健(働く人の健康管理)のベテラン