アイスを食べたらこめかみがキーン!「アイスクリーム頭痛」を防ぐ方法ってあるの?
投稿日: 2022年08月05日
![](https://www.kangoworks.com/knowledge/wp-content/uploads/2022/08/pixta_16110403_S-560x373.jpg)
夏はアイスやかき氷など、冷たいデザートが美味しい季節。暑さにたまりかねてキンキンに冷えた氷菓子を食べている人も少なくありません。でも、冷たいものを急に食べたら、こめかみのあたりがキーンと痛くなりますね?誰もが経験するこの痛みを「アイスクリーム頭痛」と言います。今回はアイスクリーム頭痛の原因と、頭が痛くならない食べ方をご紹介します。
アイスクリーム頭痛の原因
アイスクリーム頭痛とはその名の通り、冷たいものを食べたときに生じる頭痛のことです。こめかみや後頭部が痛くなり、まるで脳が凍りつくかのようにキーンと痛みます。アイスクリーム頭痛が起こる原因は次のふたつが考えられます。
脳の神経が錯覚を起こすから
冷たいものを食べることにより、喉の三叉神経が刺激されます。三叉神経は刺激を中継する神経ですが、口の中が急激に冷えるため、脳の神経の情報伝達がうまくいかず「冷たさ」と「痛み」の感覚を同時に生じさせてしまうという考えです。
のどに炎症が起こるから
冷たいものを一度に頬張ると、急激に口の中が冷やされます。そのため、口の中を温めようとする作用が働き、血流を増やそうとして血管が膨張します。それで頭の血管に炎症が起こり、頭痛を起こす原因になるという考えです。
ちなみに、アイスクリーム頭痛は特に偏頭痛持ちの人に起こりやすいといわれています。
では、アイスクリーム頭痛の起こらない食べ方はどんな食べ方でしょうか。
アイスクリーム頭痛を起こさない食べ方
アイスクリーム頭痛はだいたい10~20秒でおさまるので、治療の必要はありません。とはいえ、せっかく美味しく食べていたのに、アイスクリーム頭痛が起こってしまったらゲンナリしてしまいますよね。頭痛を起こさずに冷たいものを食べるにはどうすればいいのでしょうか?
舌をつかって口腔内をあたためる
頭痛を起こさないためには、口のなかを急激に冷やさない必要があります。冷たいものを食べるときは、舌を口のなか全体をあたためるようにしましょう。舌を歯の裏にあてると、効率的に口の中が温まります。
冷たいものを顔に当てる
急激に冷えた口腔内に合わせて、冷たいものを額に当てて冷やすことでも頭痛を収めることができます。冷たいペットボトルや、食べかけのアイスの器などを顔に当て、痛みを鎮静化させましょう。
ゆっくりと味わう
そして一番のアイスクリーム頭痛対策は、ゆっくりと味わって食べることです。冷たいものを一気に口に詰め込もうとせず、少しずつ口の中でゆっくりと溶かしながら食べることで頭痛を防ぐことができます。美味しくアイスクリームを食べるためにも、慌てず一口ずつ食べるのがおすすめです。
<執筆者プロフィール>
吉村 佑奈(よしむら ゆうな)
保健師・看護師。株式会社Mocosuku社員。某病院での看護業務を経て、現在は産業保健(働く人の健康管理)を担当