食事でできる夏バテ予防
投稿日: 2022年08月10日
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猛暑真っ盛り、毎日暑い日が続いています。熱中症予防が叫ばれていますが、これからの時季にもう一つ気をつけたいものがあります。それは「夏バテ」です。
そこで今回は、夏バテを予防する方法として、食事面で気をつけたいポイントをご紹介します。
こんな人は要注意!夏バテになりやすい人
夏の疲れがたまったころに出てくるのが、なんだか身体がだるい、疲れやすい、風邪気味のような症状が出る、肩がこる、お肌の調子が悪い、食欲不振、体重減少など心身の体調不良です。でも、病気というわけではありません。いわば、高温多湿な日本の夏に何とか順応しようとして、しきれなかった結果、「だるくて疲れやすい、食欲がない」などの状態に陥る、夏の心身の不調の総称を「夏バテ」と呼んでいます。
とくに夏バテしやすいのは次のような人です。
夏バテを防ぐ食事
冷たいものばかり摂りたくなりますが、身体が冷えると夏バテに陥りやすくなります。
次のような食事がおすすめです。
温かい食べもの・飲みものを選ぶ
冷たいものばかりを飲んだり食べたりしていると、内臓まで冷えてしまいます。暑くても身体を温める効果のある食材を摂りましょう。「1食に1品は湯気の立つものを」を参考に!
5味で味にバリエーションを
毎日の献立に、甘み・酸味・辛み・苦味・塩味の5味をバランスよく取り入れます。
水分補給はミネラル補給
汗とともにミネラルが排出されていきます。水分といっしょにミネラルも摂りましょう。
5色の食材で1汁3菜
献立・メニューを考える時、赤・白・緑・黄・黒の5色の食材を意識しましょう。そして、主食・主菜・副菜の1汁3菜が理想です。
・赤:肉類、レバー、まぐろ、えび、ニンジン、トマト、小豆、いちご、トウガラシなど
・白:コメ、麺類、イカ、白身魚、大根、白菜、にんにく、チーズ、牛乳、ヨーグルトなど
・緑:緑色野菜(キャベツ、ピーマン、ねぎ、枝豆など)、カボス、メロン、緑茶など
・黄:卵、カボチャ、とうもろこし、レモン、バナナ、しょうが、納豆、味噌など
・黒:黒ゴマ、海藻類(ひじき、ワカメ、昆布、ノリなど)、しめじ、しいたけ、ゴボウ、しじみなど
調理法は5法を組み合わせる
焼く・蒸す・煮る・揚げる・生の5法をまんべんなくローテーションさせます。ただし、生は食中毒に注意しましょう。また、揚げ物などは油の摂りすぎに注意です。
アルコールは飲みすぎ厳禁!
「花火でビール!」は夏の風物詩かも。でも、適量を越えて飲みすぎないようにしましょう。また、飲んでいる時も飲酒後も、水も飲みましょう。アルコールは脱水を促進します。
1日3食
朝・昼・晩に3食を摂りましょう。ゆっくりとよく噛んで、食べすぎに注意します。「腹八分目」が最高です。水分も一緒に摂りましょう。飲みものによる1日分の水分補給の目安は、1.5リットルくらいです。
食べ合わせで食欲増進を
昔から食べられてきた食べ合わせを参考に。また、よくない食べ合わせも参考に。
<ベストカップル>
・天ぷらに大根おろし
・トンカツにキャベツ
・カレーにラッキョウ
・焼き肉にニンニク
・刺身にワサビ
<危険な食べ合わせ>
・鰻と梅干
・天ぷらとスイカ
・カニと柿
・トコロテンと生卵
・人参と大根
・さんまと漬物
・スイカとビール
・ほうれん草とゆで卵
・クルミと酒
・ラーメンと飯
・ドリアンとアルコール飲料
胃腸に負担をかけない
ムリしてスタミナ食を食べる必要はありません。かえって胃腸に負担をかけ夏バテが進みます。消化のいいもの、薄味のもの、温かいものをゆっくり食べるのが、胃腸の調子が悪いときにおすすめです。それでも無理なら、食べないで胃腸を休めることもありですよ。
塩分・糖分は控えめに
味の濃いもの、甘いものは控えます。砂糖や塩が控えられた料理が理想です。とくに。冷たいものは味が濃くなる傾向がありますから要注意です。
夏バテ予防の食事は健康な食事そのものといえます。
夏の暑さにやられそうな時こそ、食事を見直して健康的な身体作りを目指しましょう。
<執筆者プロフィール>
吉村 佑奈(よしむら ゆうな)
保健師・看護師。株式会社Mocosuku社員。某病院での看護業務を経て、現在は産業保健(働く人の健康管理)を担当