今からでも遅くない!?正月ボケ対策
投稿日: 2024年01月04日
![正月ボケ](https://www.kangoworks.com/knowledge/wp-content/uploads/2024/01/pixta_86688072_M-560x373.jpg)
今日から仕事始めの方が多い一方で、今週末から始まる3連休明けまでお休みをとっている方もいるかもしれません。あるいは、お正月の間は仕事に出ていて、これからゆっくりお休みの期間に入る方もいるかもしれません。お休みの期間が長くなればなるほど気をつけたいのが、「正月ボケ」ではないでしょうか。特にまだ休みが続いている方は、今日から残りの休暇中の生活を見直すことで、正月ボケを防ぐことは可能です。そこで今回は、正月ボケ対策をご紹介します。
正月ボケ対策その1:休みの間も早めに起きて太陽の光を浴びる
正月ボケの原因の多くは、休み中の不規則な生活による体内時計の乱れにあります。私たちがある程度決まった時間に眠くなり、決まった時間に目覚めることができるのは、体内時計の働きによるものです。厚生労働省のe-ヘルスネットよると、この体内時計の周期は、じつは24時間より長いのだとか(なかには短い人も)。しかし、1日は24時間。そのため、1日1時間ほどは誤差が生じています。この誤差を修正し、体内時計をリセットしてくれるのが、脳内の視床下部の「視交叉上核(しこうさじょうかく)」にある「生物時計=サーカディアンリズム」と呼ばれる機構です。おおまかなしくみとしては、目から入った明暗環境(昼間の太陽の光と夜の闇)の情報が脳に伝えられて、体内時計を24時間に調節するというもの。私たちが季節変化にも順応し、地球のあらゆるところに出かけても活動できるのは、そのためだと考えられています。ですから、まだお休みが続く人は少しずつ体内時計を整えることを意識してみましょう。休みの間も体内時計をきちんと動かすためには、朝の強い光を浴びることが重要です。朝は起きる時間を早めていき、散歩などに出かけるのが、体調維持のためには理想的でしょう。これは、過度の夜更かしによる昼夜逆転を防ぐためにも良い方法です。
正月ボケ対策その2:日中に活動する
運動習慣がある人に不眠は少ないということは、国内外の疫学研究においてすでに明らかとなっていると言われています。子どもを例にとるとよくわかりますが、日中遊び回れば夜は寝つきがいいですよね。大人も同様に、適度な有酸素運動を取り入れることで、寝つきやすく、深い睡眠が得られます。朝までグッスリ寝ていられないという人は、自分の運動習慣を見直してみましょう。遅く起きて日中活動量が少ないのに早く寝つこうとしても難しく、翌日は早く起きようと思ってもまた起きられず・・・という悪循環で体内時計は狂ってしまいます。よく「早寝、早起き」と言いますが、早く起きれば体内時計は早寝で調節されていきます。加えて運動を行えば、睡眠の質がいいので目覚めもスッキリ。朝起きるのもつらくなくなるでしょう。休日の寝溜めは、このサイクルを一気に壊してしまい、取り戻すのも大変です。
正月ボケ対策その3:食べ過ぎ・飲みすぎに気をつける
身体は食べ物の消化にエネルギーをたくさん使います。お正月だからといって食べすぎたり、寝る直前に食事をとったりすると、消化活動が眠りを妨げることがあり、これもまた体内時計を狂わせてしまいます。
休み明けの生活をスムーズに、元気に始められるように、今からでも正月ボケ対策を意識してみてはいかがでしょうか。
<執筆者プロフィール>
井上 愛子(いのうえ・あいこ)
保健師・助産師・看護師・保育士。株式会社Mocosuku社員、働く人のオンラインよろず相談「もこすく相談所」などを担当。産業保健(働く人の健康管理)のベテラン。