蒸し暑い季節は上手な温度・湿度管理を!
投稿日: 2024年06月22日
毎年、暑くなるとエアコンなどの冷房器具を使う人は多いでしょう。とくにここ最近は、熱中症のニュースをよく聞きますから、冷房器具などを上手に使って対策をすることはとても大切です。でも、冷房なども不適切な使い方をすると、かえって風邪をひいてしまったり、外気温との温度差で自律神経のバランスが乱れ不調をきたす「冷房病」を引きおこす可能性もあるので、温度管理が重要になります。
お家での適切な温度・湿度設定とは?
あなたは冷房を使うとき何度に設定していますか?東京都福祉保健局が出している「健康・快適居住環境の指針」では、室温は25~28℃を目安とし、外との気温差は7度以内にするとよいとしています。室温を確認するためには温度計を用意するとよいでしょう。窓際やエアコンが直接当たる場所を避けて計測すると、より正確に温度を測ることができます。
また、湿度も体感温度に影響を与えます。湿度の目安は40~60%です。体温調節がうまくできない乳幼児がいるご家庭ならば、50%前後を目安としましょう。湿度管理というと「除湿器と冷房のどちらを使ったらよいかわからない」というかたもいることでしょう。室温と湿度がともに高いときは冷房を、室温は高くなく湿度が高い場合には除湿器を使用するとよいでしょう。さらに、扇風機やサーキュレーターなども併用し、直接身体に冷たい風が当たらないように気をつけましょう。また、グリーンカーテンやうち水など、電化製品以外の方法で涼む方法を試してみるのもよいですね。
外出時のポイント
ここまでお部屋の温度・湿度管理についてお話をしてきました。けれど、自分の家はともかく、オフィスや商業施設、公共交通機関などでは、なかなか自分の好きな温度・湿度に設定することは難しく、寒さを感じることもあるでしょう。そのようなときのために、カーディガンなど羽織るものを1枚用意しておいたり、ふだんから寒がりの人は薄手の腹巻を着用するなど、ちょっとした工夫を心がけるようにしましょう。
外が暑いと、ついつい冷たいものを摂りがちですが、身体を温めるネギやショウガ、ニンニクなどを摂るなど、食べものにも気をつけるとよいでしょう。適切な温度・湿度管理、そして少しの工夫でこれからの季節を乗り切りましょう。
<執筆者プロフィール>
井上 愛子(いのうえ・あいこ)
保健師・助産師・看護師・保育士。株式会社Mocosuku社員、産業保健(働く人の健康管理)のベテラン