【ビジネスマナー】知って得するお茶出しの作法
投稿日: 2022年04月13日
最終更新日: 2022年06月06日
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お客さまにお出しするお茶には、わざわざご足労いただいた方に喉の渇きを癒していただき、くつろいでいただく、という「おもてなしの心」が込められています。
また、会議や打ち合わせの時にお出しするお茶には、議論白熱で渇いた喉を潤していただき、気分をリフレッシュしていただくという意味が込められています。
お茶出しを面倒に感じる人がいるかもしれませんが、上手にお茶出しができると、あなたはもちろん、あなたの所属する組織の印象までグッと良くなります。そこで、正しいお茶出しの作法を押さえておきましょう。
おいしいお茶の淹れ方(煎茶の場合)
お湯を人数分の茶碗の8分目くらいに注ぎます。
こうすると、お湯の量をはかることができて、茶碗を温める効果、お湯を適温に冷ます効果もあります(煎茶の適温は70~80℃)。
急須に、1杯につき2g(ティースプーン1杯)を目安に茶葉を入れて、茶碗のお湯を注ぎ、1分ほど蒸らします。
茶碗を並べて、少しずつ順番に注ぎ足しながら、濃さができるだけ均一になるよう注ぎ分けます。
お茶の量は7分目くらいが、上品でおいしそうに見えます。「せっかくだから、茶碗になみなみと」というサービス精神は不要です。
お茶を出すタイミング
名刺交換などが終わって、本格的な打ち合わせに入る前がベストです。
お茶の運び方・出し方
人数分の茶碗と茶托を別々にして、お盆の上に乗せます。
これは、運ぶ間にお茶がこぼれて茶托が濡れてしまうのを防ぐためです。
茶托は重ねて置き、一緒に清潔な布巾も用意します。
ドアをノックし(3回)、「失礼します」と一声かけて部屋に入り、一礼します。
お盆は、サイドテーブルか大きなテーブルの端に置きます。
お盆の上で茶碗と茶托をセットし、「失礼いたします」と両手で静かに差し出します。
その際、お客さまの右後方から出すのが原則ですが、書類が広がっているような場合は、空いているスペースに置きます。
出す順番は、まずお客さま、次に自社の担当者という順番です。
打ち合わせが本題に入っているようであれば、黙礼のみで出してもマナー違反ではありません。
退室の仕方
お盆を脇に挟み、ドアの前で「失礼いたします」と一礼しながら退室します。
打ち合わせが始まっていれば黙礼でかまいません。
とにかく、邪魔にならないように、さりげなくお茶をお出しして、さりげなく去ってください。
会議が長引きそうな場合は、1時間を目安に飲み物を替えます。
2回目はコーヒーなど別な飲み物にすると、気分転換にもなります。
夏なら冷たいもの、冬なら温かいものを。
季節やお客さまの状態を考慮して、「おもてなしをする」ためにはどうしたらいいか、工夫してみましょう。
<執筆者プロフィール>
井上 愛子(いのうえ・あいこ)
保健師・助産師・看護師・保育士。株式会社Mocosuku社員、産業保健(働く人の健康管理)のベテラン