夏はスタミナをつけることが大事!というけれど・・・「スタミナのつく食事」って?
投稿日: 2024年07月02日
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「スタミナのつく食事」と聞くと、どんな食事をイメージしますか?疲れたときや運動をするときに「スタミナを補給しよう!」と言いますが、実際にはどうすればいいのでしょうか。スタミナの正体を知り、その補給方法を考えてみましょう。
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「スタミナがつく食事」とは
スタミナとは体力、精力、持久力のことを言います。スタミナが不足すると、パフォーマンスの低下や疲労につながります。言いかえるとこれは、エネルギーが不足している状態です。つまり、エネルギー源を補うことが解決策と言えます。スタミナアップというと、「肉」や「うなぎ」を思い浮かべる方も多いと思います。確かに、肉に多く含まれるたんぱく質はエネルギー源になりますが、エネルギー源よりも、身体を作る構成成分として使われることが優先されます。
最も素早くエネルギー源となる栄養素は、たんぱく質ではなく「糖質」。とくに脳や全身に酸素を運ぶ赤血球は、糖質の分解物であるブドウ糖が唯一のエネルギー源なので、スタミナアップには糖質が欠かせません。ご飯、パン、麺類などに多く含まれます。
また脂質は少量で多くのエネルギー源となります。
エネルギー源と一緒に摂りたい栄養素
いくらエネルギー源を摂っても、それをスタミナに変える栄養素がなければ、使われずに脂肪組織に蓄えられるだけです。次に挙げる栄養素を一緒に摂りましょう。
ビタミンB1:糖質をエネルギーに変える働き
豚肉、うなぎ、玄米、胚芽米、納豆、豆腐、そば、バナナなど
ビタミンB2:糖質、脂質をエネルギーに変える働き
卵、うなぎ、納豆、たらこ、チーズ、舞茸、バナナなど
ナイアシン:「ビタミンB3」ともいわれ、糖質や脂質、たんぱく質が代謝されるのに必要不可欠。
鶏肉、まぐろ、かつお、イワシ、サバ、サンマ、ツナ缶、バナナなど
アイリン:ビタミンB1の吸収率を高める働き
にんにく、玉ねぎ、ニラなど
バランスのよさがポイント
ここまでお伝えした栄養素をバランスよくとるためには、「主食、主菜、副菜」をそろえることが重要で、それによってスタミナアップにつながります。日々の食事では、定食スタイルや具だくさんのメニューを選ぶことを心がけましょう。今すぐにスタミナをつけたい!という時には、糖質とビタミンB群を摂ることが素早くエネルギー源を補給するポイントです。手軽なものはバナナや玄米おにぎりです。また、肉やうなぎだけではなく、生姜焼き定食、たらこおにぎり、納豆ごはん、うな重、などの糖質+ビタミンB群メニューを選びましょう。
<執筆者プロフィール>
井上 愛子(いのうえ・あいこ)
保健師・助産師・看護師・保育士。株式会社Mocosuku社員、産業保健(働く人の健康管理)のベテラン